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何よりも、安全が依存を意味し、依存が従属を意味すると述べ立てることとは正反対に、安全が信頼となり、信頼が協力となる、と解釈することも可能である。
いずれが正しいかというよりも、安全と自由という2つの側面からわれわれの職業生活が成り立っているということであり、それは「会社人間」においても変わりはない。
なるほど、現実の選択としては、雇用の安定と転職の自由の間には、不可避のトレード・オフがある。
しかし、この2つを共に実現することは不可能だとしても、それを単純に二分するのではなく、そこに何らかの組み合わせが考えられるのではないか。
それは日本の雇用システムだけの問題ではない。
アメリカやヨーロッパの雇用システムもまた同様の問題を抱え込むのであり、現にそのアメリカのパターンは、顕著に流動的であると同時に、その雇用は端的に不安定というものでもある。
ゆえに、アメリカにおいてもまた問われているのは、職業生活の安全と自由の間の関係である。
社会の安定にとってやはり不可欠となるのは、職業生活の安定であり、この意味での安定をアメリカの雇用システムは果たして実現しているのか、いや事実として破壊するだけではないのかといった問題が、アメリカにおいても避けては通れないものとなっている。
要するにそれぞれの雇用システムは、職業生活の安全と自由をどのように両立させるのかという普遍的問題を抱え込む。
その1つの解答が、アメリカ型の極めて短期の雇用と極めて短期の失業から成り立つシステムであったとしても、日本やドイツのシステムがこれとは異なるパターンを示すのは当然である。
むしろ違いこそが重要であり、それが国ごとの社会経済システムの違いにほかならない。
では日本型雇用システムはどのように自らを確立したのか。
それは現在どのような変容に迫られているのか。
これが次の問題である。
ステレオタイプ化された年功賃金と終身雇用の制度日本型雇用システムはどのような「構造」から成り立っているのか。
すでに指摘したように、それはある特定の諸制度から構成されている。
このとき決まって持ち出されるのが、年功賃金であり終身雇用である。
しかし、すでに多くの議論があるように、もしそれをステレオタイプ化されたものとして理解するのであれば、それは単純に不正確である。
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